警備トラブル
徹底指南

一般道路の工事中に行う交通誘導では、危険がたくさんあります。例えば、わき見運転している自転車、イヤホンをしながら歩きスマホをしている歩行者…。手旗を振っても、警笛を鳴らしても、伝わらないことが多々あります。通行する方は「見ていない」「聞いていない」ということを前提に、視野を広くして警備することが安全につながります。

片側交互通行の警備中、警備員さんの指示を無視して直進してくる車両もごく稀に存在します。最悪の場合、正面衝突の大事故に発展することも…。その原因の多くは、ながら運転や居眠り運転です。交通ルールに違反している車両も意外と少なくないのです。向かってくる車両に少しでも異変を感じたら、すぐに無線で連携することが大切です。

バック誘導中に警笛が鳴らない事態が発生しました。その際、即座に大声で指示を出し、車両を安全に誘導することができましたが、一歩間違えば事故につながる可能性もありました。この問題は、警備開始前の装備点検を怠ったことが原因です。警笛に限らず、無線機や警棒など、昨日まで正常に使用できていた装備であっても、警備前の点検は必須です。

夏の夜勤中、足元に置いていたスポーツドリンクを飲もうとした際、ペットボトル内に大量のアリが侵入していることが確認されました。このため水分補給が困難に…。熱帯夜の中、水分補給がままならない状態での警備となりました。この警備員さんの経験を踏まえ、それ以降はドリンクホルダーを腰に装着する対策を取っています。

警備をしていて避けられないのが天候の問題。特に、ゲリラ豪雨は予測がつきません。加えて、片側交互通行の警備だと手を離すこともなかなかできないのです。そのため、雨に打たれることもしばしば…。これを防ぐには、最初からカッパを装備すること。ですが、真夏日に場合、最初からカッパを羽織るのはなかなか酷なものです。あなたならどう対処しますか？

警備中、すれ違った地元の方とあいさつを交わすことは大切ですが、不用意な世間話は御法度です。過去には、不要なコミュニケーションが原因でお相手からクレームにつながったケースもあります。私たちの使命は、あくまで街の警備と安全を守ること。近隣住民の信頼関係は世間話ではなく、警備の成果で得るべきなのです。

一般道路での警備終了後、営業所へ帰る途中に現場の看板が「警備中」のままになっていたことが判明。通行車両に誤解を与える可能性があるため急遽現場へ戻り、看板を「警備解除」に変更しました。看板の差し替え漏れは近隣住民に大きな悪影響をおよぼします。警備終了後も気を抜かず、十分な注意が必要です。

車2台で次の現場へ向かっていた時のこと。先導する取引先様の車と、交差点ではぐれてしまいました。通常、交差点を渡った先の路肩で待ってくれていることが多いのですが、取引先様と警備員さんで連絡方法を確認していないと、はぐれてしまうことも…。警備開始前に、世間話などでコミュニケーションを取り、関係性を構築することも大切です。

冬場での警備では防寒が重要です。ただし、手袋のサイズや厚さには要注意！冬の夜。無線機を使う時、手袋が分厚すぎてスムーズにボタンを押せないことがあったのです。すぐ手袋を外して対応できたものの、数秒の誤差が事故につながります。手先の防寒は、軍手を重ねたりカイロを持ち歩くなどして、なるべく繊細に動かせるようにしておくことが大切です。